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本部長挨拶
世界的な食糧・資源・工業製品の大量輸送が可能になった現在、情報通信・交通機関の急速な進展は、地球が一気に狭くなった感を与える。もはや、わが国のみならず、どこも一国だけでは生きていけない時代である。歴史・文化・宗教・生態環境の異なる国々が、お互いを理解・尊重し、良好な協力関係を築かなければならない。国際化・グローバル化時代の到来である。

先端科学技術分野に係わる高度な研究を推進し、 国際社会で指導的な役割を果たす人材の養成を理念に掲げる本学にとって、科学技術の国際化・グローバル化に対し、積極的かつ、組織的に対応することが重要であるとの認識のもと、平成21年11月に国際連携推進本部を設置した。本学が立地する奈良県では、今年は、平城遷都1300年祭が賑やかに開催されているが、当時の平城京は中国・朝鮮半島のみならず、ヨーロッパからの渡来人も多い巨大国際都市であったという。この時期に本学に当本部が設置されたことには感慨深いものがある。

国際化を組織的に推進するためには世界各国の政府機関と密接に連携し、それにより本学の海外での知名度を高めることを狙って、毎年1回、国際交流デーを開催することとした。幸いにも、本年3月に公表された文部科学省の大学ランキングで本学が国立大学法人の中で全国1位になったことには、海外の政府機関も敏感で、本学の認知度は高まってきたと言える。

また、国際化には、キャンパス内の英語化が最低限求められる。学生課、研究協力課、産官学連携推進本部でも積極的に英語化を推進しているが、当本部においても英語を母国語とする国際展開マネージャーを配置した。各研究科における講義の英語化も進み始めた。

政府の「留学生30万人計画」に対応して、本学でも留学生数は着実に増えている。アジアからの学生が多いが、米国、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカからの学生も増えつつあり、キャンパスの国際化が進んでいる。彼ら、彼女らが勉学・研究に専念できるように、生活支援等のバックアップ体制を整えることは当本部の重要任務である。そして、留学生を通じて日本人学生の国際的視野を広めることも、もう一つの任務である。

本学の国際交流はますます活発になってきたが、本学への来学者や、本学スタッフの海外渡航状況に関するデータベースの整備を急がなければならない。教職員・学生が海外渡航する際に、データベースを見れば、その国と本学とのこれまでの交流状況が一目瞭然に分かるようにしたい。

最後に、当本部は本学の国際化、知名度の向上により、国際共同研究の推進、優秀な留学生の確保等に貢献することが目的であるが、それには本学の高度な研究力が基礎になることは自明である。そして、当本部の構成員は3研究科の最新の研究状況を把握した上で、海外からの来訪者や海外で出会う多くの政府関係者・研究者に対して、本学の優れた研究成果を的確に説明できるようにありたい。そのためにも、国際連携推進本部は3研究科はもとより、産官学連携推進本部、事務局各部署と密接な連携協力をとる体制で組織されている。

全学の教職員・学生の皆さんのご指導とご協力をよろしくお願いします。

国際連携推進本部長 新名惇彦