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コラム
タイトル:父親主体の子育て
著者:物質創成科学研究科 物性理論 高橋聡 准教授
 私と妻はともに研究者で、結婚以来、一度も同居できたことはありません。そのため、長男が2歳からの3年間、父親一人で(週末は母親が欠かさず来てくれます)子育てをしました。
 一人で子育てを始める前に、何にどれくらい時間がかかるかを推定し、一日の生活のシミュレーションをしておきました。これが予想通りにいったものと、そんなに甘くなかったものが有りました。料理、洗濯などはまったく問題なし。洗濯に関しては、乾燥機をタンス代わりにも使い、衣類を干したりたたんだりしないことがポイントです。料理もだいたい30分くらいで仕上げます。秘訣はというと、実は長男はマグロの刺身とイクラが大好物だったことです。これはとても助かり、毎週食べさせていました。予想が大幅にはずれたのは、保育園からの迎えでした。保育園でひととおり遊び、途中、電車や消防車などを見たがり、やっと駐車場までたどりついても、そこでいろいろ遊ばないと気がすみません。また、食事も予想外に大変でした。放っておくと、遊びだしご飯を食べてくれません。結局、つきっきりで食事をとらせ、自分の食事は子供が寝てからになります。お腹がすいて、おもわずがつがつ食べてしまい、この期間にかなり太ってしまいました。
 こんな手抜き育児をしていたにもかかわらず、長男は無事育ってくれました。今は小学二年生で、友達にも恵まれ、楽しく過ごしています。私のような怠け者でもなんとかなったということだと思っています。結局シミュレーションどおりにはいかず、研究には深刻な影響がありました。年のせいもあるかと思いますが、肉体的にも大変でこの期間にいろいろ体にガタがきはじめました。しかし、この期間の思い出は掛け替えのないものですし、長男との関係にも揺るぎのないものができた手応えがあります。とても良い経験ができたとおもっています。また、父親がひとりで子育てしているというだけで、保育園の先生がたやお友達のお母さんがたから、尊敬してもらえました。大学や家とはえらい違いです。

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