せんたん Jan.2013 Vol.21

せんたん Jan.2013 Vol.21 page 12/28

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人や環境の状況をセンサで読み取り、知の扉を開く情報科学研究科情報科学研究科ユビキタスコンピューティングシステム研究室安本慶一教授玉井森彦助教救急医療の支援「街や家庭の中にさまざまなセンサがあって、それ....

人や環境の状況をセンサで読み取り、知の扉を開く情報科学研究科情報科学研究科ユビキタスコンピューティングシステム研究室安本慶一教授玉井森彦助教救急医療の支援「街や家庭の中にさまざまなセンサがあって、それを無線ネットワークやコンピュータなどに接続することで効率よくユーザに役立つ情報を提供し、より豊かなIT社会を実現することが大きな目標です」。安本教授は「いつでも、どこでも、だれでもITの恩恵が受けられる」ユビキタス社会を実現するために、ユーザとコンピュータとの接点でうまく機能するシステムの研究開発を行ってきた。ユーザ自身や周囲の環境の状況をセンサでキャッチし、「どの情報が必要か」をコンピュータで計算して判断し、画像などで可視化して提供するという研究である。具体的なテーマで最近注目されているのは、大規模災害時の救命救急医療を支援するシステムの開発。大阪大学などとの共同研究だ。多数の負傷者が出た場合、重傷者から順に病院へ搬送するためのトリアージ(優先度決定)が行われる。けがの程度に応じて色分けした紙のタグを患者につけ、素早く識別できるようにする。ところが、容体が急変しても紙のタグの付け替えが間に合わないことがあるため、即時対応できる「電子トリアージタグ」の研究プロジェクトが進んでいる。負傷者に呼吸数、脈拍、血中酸素濃度を測る生体センサを装着しデータを無線で基地局に送信し、容体の変化をチェックする仕組みだ。その中で、安本教授らは、現場のどの位置に急変した患者がいるかがリアルタイムの生体情報とともに、地図上に画像化してわかるシステムを開発した。3D画像で表示することもできる。これで医師や救急隊が臨機応変に出動し、探し当てることができるが、その際、患者に携帯多機能端末を向けると生体情報が表示されるという確認のソフトもつくった。混乱の中で一刻を争う医療現場でのミスを防ぐ有力なツールになりそうだ。安本慶一教授省エネや交通渋滞も時代の要請である家庭内の省エネを進めるシステムの開発も大きなテーマである。ユーザの快適度や家電の消費電力を室内に取り付けたセンサで自動計測する。その上で快適さを保ちながら省エネの目標を達成する家電の制御プランを携帯多機能端末に画像で表示し、操作もできるようにする。携帯の照明センサ玉井森彦助教11 SENTAN