せんたん Jan.2013 Vol.21

せんたん Jan.2013 Vol.21 page 19/28

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2012 9~12物質創成科学研究科光情報分子科学研究室中嶋琢也准教授河合壯教授超低消費電力のスマートウインドウ用材料開発電流効率2000%のエレクトロクロミック材料~ビルや自動車の冷房効率の大幅改善が可能に~物....

2012 9~12物質創成科学研究科光情報分子科学研究室中嶋琢也准教授河合壯教授超低消費電力のスマートウインドウ用材料開発電流効率2000%のエレクトロクロミック材料~ビルや自動車の冷房効率の大幅改善が可能に~物質創成科学研究科光情報分子科学研究室の中嶋琢也准教授、河合壯教授らは、電気を流すと理想的な電流効率(100%)の20倍以上の極めて高い効率で色が消えるエレクトロクロミック分子の開発に成功した。この分子は光で着色することが可能なことから、外光の取り入れ量を調節するビルや自動車の調光機能窓(スマートウインドウ)の材料として利用することにより、電気の消費を10倍以上少なくして、冷房効率を大幅に改善する省エネ技術が可能になる。河合教授が約20年前に発見した現象で、光で着色するフォトクロミック分子でも、電気によって色を消すことができる分子があることをヒントに、この分子に平面的な広がりを加えて電気化学反応が起こりやすくした。この結果、通常1個の電子で1個の分子が消色するが、ドミノ現象のように1個の電子で次々と20個の分子が反応した。この研究成果は、2012年11月、アメリカ化学会誌にWeb上で先行掲載された。中嶋琢也准教授河合壯教授光照射によって着色(青)し、通電によって消色(無色透明)する通電により色が消えるメカニズムドミノ現象を伴う効率的な消色反応TOPICS「コンテナ型データセンターを導入」~クラウド化によるサーバ集約、トラブルや災害時にもサービス継続~本学総合情報基盤センターは、コンテナ型データセンターを導入し、全学情報環境システムのサーバ集約機能を強化した。コンテナ型データセンターは、汎用空調機を使用しているにも関わらず、コンテナ本体の断熱材により優れた冷却効率を実現している。コンテナ内の天井には電源レールが装備され、装脱着可能な電源ブレーカにより状況に応じた電源供給が可能となっており、システム更新の際には柔軟に対応できる。また、コンテナ内に設置されたセンサにより各サーバラック内の温湿度・消費電力データを取得し、リアルタイム表示・保存、蓄積データをグラフ表示することで省電力支援を行う。コンテナ本体は耐震構造であるとともに、免震装置を装備した14本のラックを搭載しており、万一の震災時もデータの安全を確保し、職員証による入退室設備・コンテナ内外による監視カメラによりセキュリティも確保している。今後、この国内大学初設備のスペース拡充によりサーバの集約化を図り、学内のプライベートクラウド環境を構築し、省電力化とリソースの有効活用を実現するとともに、既存サーバルームとの併用により障害発生時においてサービス停止がない事業継続を考慮したシステム構築を予定している。さらには、沖縄科学技術大学院大学や北陸先端科学技術大学院大学と連携し、相互バックアップシステムを構築するなど、本データセンターを活用しながら「災害対策」を進めて行く計画である。SENTAN18