せんたん Jan.2013 Vol.21

せんたん Jan.2013 Vol.21 page 2/28

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巻頭特集祝ノーベル文化勲章受2012年のノーベル生理学・医学賞と文化勲章に本学栄誉教授の山中伸弥京都大学iPS細胞研究所長、文化勲章に山田康之本学元学長が選ばれた。本学関係者2人が同時に栄冠に輝いたことは、....

巻頭特集祝ノーベル文化勲章受2012年のノーベル生理学・医学賞と文化勲章に本学栄誉教授の山中伸弥京都大学iPS細胞研究所長、文化勲章に山田康之本学元学長が選ばれた。本学関係者2人が同時に栄冠に輝いたことは、創設以来約20年の若い大学院大学に飛躍の礎となる歴史の一頁を書き加えた。山中栄誉教授は、1999年から5年間、本学助教授、教授を務めた。その間、どんな細胞にも変わり得て、倫理的に問題がない万能細胞であるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の作成という独創的な研究に着手し、マウスの細胞によりその手法を世界で初めて確立。その後、ヒトのiPS細胞の開発でも先陣を切って成功した。難病患者の治療など再生医療という新たな臨床応用の分野での成果が期待され、国際的に注目されている。また、本学の若手研究者とともに前人未踏の分野にまい進し、その指導力と類まれな発想で研究力のレベルアップに貢献し、研究者を勇気づけた。山田元学長は、植物バイオテクノロジー研究の草分けであり、重鎮。1950年代から、植物科学研究における細胞培養の重要性を見抜き、米国留学のあと、68年、京大でイネなど単子葉植物ではできないとされていた細胞培養に成功し、さらにイネの個体を再生することに世界に先駆け成功した。それまでの常識を覆す画期的な成果で、その後、穀類の品種改良に貢献した。さらに、植物細胞の大量培養技術を確立し、アルカロイドなどの医薬品や色素など有用な物質を効率的に製造を行い工業化の道を切り拓いた功績は刮目するものである。これらの研究の鏑矢により「植物バイオテクノロジーの先駆者」と呼ばれている。本学には、創設前から関わり、教授として赴任のあと97年から4年間、学長に就任。それまでにない大学院大学づくりのため、研究教育の体制を強化し、国際化など全国の大学の先鞭をつけた。このように2人の偉大な科学者の足跡は、本学の将来像を描くうえでの羅針盤になるに違いない。Contents巻頭特集「祝ノーベル賞受賞・文化勲章受章」………………………………01特集「NAIST東京フォーラム2012」…………………………………07知の扉を開く■情報科学研究科安本教授、玉井助教………11■バイオサイエンス研究科田坂教授……………………13■物質創成科学研究科垣内教授、森本准教授……15………………………………………………………………………17TOPICSNAIST OB・OGに聞くNAIST NEWS……………………………………………………22………………………………………………………………25奈良先端科学技術大学院大学山田01 SENTAN