せんたんvol.21

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I . K a s h i n与えてくれた素晴らしい仲間との出会いを自分を勉強に専念させ、研究の面白さや質の高さが、生時代には、自分が企業の、しかも研究学者ではない立場で働く姿は全く想像していませんでした。大学院に....

I . K a s h i n与えてくれた素晴らしい仲間との出会いを自分を勉強に専念させ、研究の面白さや質の高さが、生時代には、自分が企業の、しかも研究学者ではない立場で働く姿は全く想像していませんでした。大学院に進学を決めたのは研究者を目指していたからですが、修士を卒業する頃には、自らが主体となって研究するよりも研究者を支える立場にありたいと強く思うようになっていました。連携講座のあった研究所で研究サポート部門の業務の一端を見たことで、産学連携や知的財産保護を推進する業種があることを知り、産学連携推進・知的財産保護という側面から研究と実用化の間の橋渡しをすることに興味を持ちました。さらに、NAISTの先生方、先輩方、仲間たちの研究に対する姿勢と熱意を目の当たりにし、そこから生み出されるさまざまな研究成果に出合って感じた「こういう研究者たちを支える立場になりたい」との思いが加わって、自分の進む道を決めることができました。修士課程修了後数年間は、NAISTの産学連携推進本部で勤務し、現在は製薬企業の知的財産部に所属し、研究開発過程で生じるさまざまな「発明」を特許権等の知的財産権として保護する業務に携わっています。バイオサ職場は開放感あふれる窓が特徴。たまには陽だまりで仕事をすることも。イエンス研究科で生物学を学んでいたこともあり、製薬企業を選び、経験を積むためにも活発な知財活動を行なっている現在の会社を選択しました。NAIST以外の大学院にいたら違う進路を選択したかどうか、それは分かりません。ただ、NAISTの環境、先生方が指導する研究の面白さや質の高さが、私に修士の2年間を勉強と研究に専念させ、すばらしい先輩方や仲間たちとの出会いを与えてくれた。その結果、今の人生に繋がったのだと思っています。現在の会社に入社する時点で自分に要求されていたことは、サイエンスのバックグラウンドだけでなく、コミュニケーション力と提案力でした。これにはNAISTの産学連携推進本部で勤務した経験が活きましたし、学生時代に鍛えられたプレゼンの能力も大いに役立っています。精神的な面では、NAIST時代の仲間たちの存在があります。当時の仲間たちは今、みんな別々の場所で働き、ほとんど会う機会がなくなってしまいました。しかし、それぞれ精一杯頑張っているという事実がいつでも私の支えになっています。このようにNAISTで経験した全てが今の仕事に活かされていると感じています。私はかなりのんきな学生だったため、大学院時代を振り返って後悔・反省することもしばしばです。学生のみなさんには、ぜひ、NAISTにいることのメリットを最大限に活用して学問と研究、仲間作りに励んでいただきたいと思います。書庫にて。IT化が進んだ今でも、紙ベースの特許出願関連書類をめくる日々です。NAISTOB・OGに聞く武田薬品工業株式会社知的財産部Profile : 2004年度博士前期課程修了(バイオサイエンス研究科分子発生生物学講座)嘉新五希(かしんいつき)19 SENTAN