せんたんvol.21

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特集研究科長が語る、20周年これから情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3研究科は、20周年を迎え、それぞれの新たな飛躍を期している。その研究教育の特徴、グローバル化への展望などについて語ってもらっ....

特集研究科長が語る、20周年これから情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3研究科は、20周年を迎え、それぞれの新たな飛躍を期している。その研究教育の特徴、グローバル化への展望などについて語ってもらった。情報科学の分野は、踊り場に来ているようです。理由の一つは、日本のモノづくりの考え方が、同じ規格の製品を大量生産する工業的なベースで成り立つ「もの」が中心で、そのような過程を経ないソフトウェアは、いまだ「モノ」と認識されていないこと。これとは異なる脱工業化社会のモノづくりの見方が必要になってきているからです。もうひとつの理由は、家電やカメラなど製品の一部としてソフトがあるという考え方がありましたが、まずソフトがあり、それを搭載するハードをつくる形に変わってきていることです。スマートフォンの基本ソフト(OS)であるアンドロイドなどが良い例です。このように情報科学の研究開発の性質をよくわきまえ、社会や企業とつながった研究教育を手がけたいと思っています。現在、情報科学研究科では、文部科学省の特別研究経費で「IT-Triadic:サイバーメディア社会におけるマルチスペシャリスト育成プログラム」を今年から5年計画で始めています。このプロジェクトは、「ソフトウェア」「ロボット」「情報セキュリティ」の先端情報3分野で社会的要請にこたえる人材を実践的に養成する試みです。プロジェクトを中心に据えて、計画の段階から企業の人に入ってもらう。時代に合わせ研究科のカリキュラム全体を刷新し、ターゲットのはっきりしたコース制に組みなおそうと考えています。研究科では、これまでも国際化に取り組んできました。フィリピンの大学との国際インターンシップ制度では、学部生のときに1~2週間、本学に来てもらい研修した経験から、後で大学院に入学する例が多かった。最近では、タイやインドの大学からの留学生も来ていて、博士前期課程で10%、博士後期課程で20~30%が留学生。最終的に3分の1が留学生というのが目標です。それに関係して、国際的に活躍できる人材を育成するため、助教ら若手教員を1年間海外に派遣する「海外武者修行」の制度も設けています。一方、学生発案型公募プロジェクト(CICP)制度をつくっていて、大学院生の良い提案には補助金を出し、1年間研究して英語で発表させ、優勝者を決める。「今どこで嵐が発生しているかわかる」などユニークなテーマがあり、留学生も参加して交流を深めています。本学は、学生対スタッフの比率がすごく高い。研究科の機材は、他大学に負けないだけのものがそろっています。就職先もほぼ希望がかなえられるほどあります。学生にとっても、教員にとってもこれほどよい大学はないと思います。湊みなと小太郎教授こたろう情報科学研究科長M INATO KOTARO05 SENTAN