せんたん Jan.2014 Vol.22

せんたん Jan.2014 Vol.22 page 20/24

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S . A d a c h i大きなアドバンテージになっている。サポートする仕事に、専門も立場も異なる多数の研究者を交流できる自信を持てたことは、多分野の人と研究の楽しさや難しさを体験し、学技術イノベーション」とい....

S . A d a c h i大きなアドバンテージになっている。サポートする仕事に、専門も立場も異なる多数の研究者を交流できる自信を持てたことは、多分野の人と研究の楽しさや難しさを体験し、学技術イノベーション」という言葉をご存知でしょうか。短く説明するならば、「科学的な知識を基に知的・文化的な価値を生み出すこと」と、「その知識を社会的・経済的な価値に発展させること」になるかと思います。私は現在、科学技術振興機構(JST)で、この科学技術イノベーションにつながる革新的な成果を生み出すような研究を支援する、という仕事をしています。かつて私自身がそうであったように、研究を支援する仕事、といってもイメージしにくいかもしれません。私が担当している「CREST」や「さきがけ」という事業では、国から提示された目標を達成するための研究を公募し、採択された研究者や研究機関でバーチャルな研究所を構成します。このバーチャルな研究所の事務全般が私の仕事であり、研究費の配分手続きのほか、進捗管理や成果発信のお手伝いなどをしています。私は博士後期課程からNAISTに入学しました。修士課程のときから指導教官であった「科自分のデスクにて。多くの時間をここで過ごします。梅田正明先生がNAISTに赴任すると聞いており、世界的に活躍する先生方が多く在籍するNAISTであれば、とほとんど迷いはありませんでした。梅田先生はもちろんのこと、講座外からは田坂昌生先生、島本功先生、中島敬二先生に、3年間に亘り大変親身なご指導をいただきました。多面的な助言で新たな気づきを得て、研究テーマを大きく発展させられたことは、他では得難い経験であったと思います。様々なバックグラウンドの学生どうしで交流し視野を広げられたことも、NAISTで得た貴重な財産です。NAISTには講座を超えて自由に触れあう雰囲気があり、夜遅くまで語り合うこともありました。国際学生ワークショップや海外短期留学に参加する機会を得て、米国や中国での学生生活を見聞きできたことも、学ぶところの多い経験でした。これらNAISTでの経験は、二本の脚となって今の私を支えていると感じます。研究の楽しさや難しさを体験し、多分野の方々と交流できる自信を持てたことは、専門も立場も異なる多数の研究者をサポートする現在の仕事において、大きなアドバンテージになっていると思います。研究室での研究活動が大切であることは言うまでもありませんが、それを外から支える仕事にも大切な役割が必ずあると考えてJSTでの仕事を選びました。科学技術イノベーションへの期待が高まる中、NAISTでの経験は多方面で活かせると思いますので、在学生の皆さんには、NAISTでの学生生活を満喫し、多くを吸収して欲しいと思います。JST内図書コーナーにてNAISTOB・OGに聞く(独)科学技術振興機構戦略研究推進部Profile : 2009年度博士後期課程修了(バイオサイエンス研究科植物組織形成学講座)安達澄子(あだちすみこ)19無限の可能性、ここが最先端-Outgrow your limits-