せんたん Jan.2014 Vol.22

せんたん Jan.2014 Vol.22 page 8/24

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知の扉を開く情報科学研究科ユビキタス社会の基盤技術を開発情報科学研究科ネットワークシステム学研究室岡田実教授東野武史准教授タグ埋め込み、ミスなく手術画像や音声の情報などアナログと呼ばれる信号をコンピュ....

知の扉を開く情報科学研究科ユビキタス社会の基盤技術を開発情報科学研究科ネットワークシステム学研究室岡田実教授東野武史准教授タグ埋め込み、ミスなく手術画像や音声の情報などアナログと呼ばれる信号をコンピュータで計算できる形の信号に変換するデジタル信号処理。この技術を駆使して無線通信や位置情報の検出などを研究する岡田教授らは、いつでも、どこでも、何でも、誰でもがつながるユビキタス社会のネットワークにマッチした基盤技術の開発に挑んでいる。「最近では高速の伝送という分野だけでなく、通信システムから付加的な情報、たとえば位置情報を得ることが期待されています」と岡田教授。研究室のテーマは多方面にわたる。まず医療面では、がんの外科手術の際に病巣の位置を正確に特定するシステムの開発だ。事前に高精度の画像診断により病巣の位置を調べておいても、開胸すれば、臓器が変形してずれてしまう。そこで、岡田教授らは、確実にメスが入れられるように、電波により位置情報などを発信する微小な「RFID」タグを使う方法を考案した。肺がん手術の場合、このタグを内視鏡により、切除する複数の病巣の位置にあらかじめ埋め込んでおく。そうすれば、手術のさいに、このタグの位置情報や何番目の病巣であるかを読み取り装置により確認することで、複数の病巣の位置を間違ったり、見失ったりすることがない。切除の範囲も小さくてすみ、予後もいい。京都大学医学部との共同研究により、動物実験で成功しており、肺がんだけでなく胃がんや乳がんにも使える可能性がある。「通信だけでなく、3次元の位置まで正確に測ろうとすると、小さなタグは電力も小さく距離が出せないうえ、体に吸収されるところもある。そこで、あまり減衰しないような高い周波数を選んで対応しています。いまは数ミリの間隔が識別できる解像度ですが、さ岡田実教授東野武史准教授07無限の可能性、ここが最先端-Outgrow your limits-