ブックタイトルSENTAN May 2016 vol.25

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概要

SENTAN May 2016 vol.25

NAISTO B・OGに聞く「たくさんの挑戦を通じて自分の可能性を広げ、研究室に限らず多くの人たちと交流してください。その経験は卒業後も皆さんを支える糧になるでしょう」榎並直子Naoko Enami神戸大学自然科学系先端融合研究環重点研究部助教Profil:2011年度博士後期課程修了(情報科学研究科知能情報処理学講座)研究室にて私は博士前期課程から情報科学研究科の知能情報処理学講座に進学しました。入学以前は東芝情報システムで近距離無線通信「Bluetooth」のエンベデッドシステム(組み込みシステム)の開発に従事していたため、新たに画像認識の分野への挑戦は、当初、不安や戸惑いも大きかったのです。しかし、指導教員の木戸出正継先生の暖かいご指導のもと、博士前期・後期課程を修了し、学位を取得することができました。研究はカーナビゲーションシステムの地図情報を自動更新するための画像処理・認識技術というテーマでした。そのときは、研究室の諸先生方をはじめ多くの方々にご指導いただき、知見を深めるとともに、研究に対する姿勢を学ぶことができました。また、博士後期課程1年の時には大学の支援をいただいて、アメリカのカーネギーメロン大学へ2か月間滞在する機会を得ました。最高峰の研究者の方々の講演を拝聴し、研究発表をする本当に貴重な体験をさせていただきました。学位取得後は、日本学術振興会特別研究員として国際電気通信基礎技術研究所に在籍し、2010年12月から神戸大学で助教として研究を行っています。学生時代のテーマを発展させるとともに、新たな研究テーマとして、知覚色の認識や視覚障碍者の歩行支援といった研究に取り組んでいます。さらに、ネットワークなど他分野だけでなく、心理学などの工学以外の分野の方々とも共同で研究を進めています。また、同時に助教として学生を指導する立場となり、いまさらながら自身の学生時代の至らなさを反省しつつ、試行錯誤しながら教育に取り組んでいます。思いおこせば、NAISTではどの先生も真摯に研究に取り組み、忙しいときでも学生に対して丁寧に対応されていました。学生もそんな先生方の熱意と姿勢に感化されて、熱心に研究に取り組んでいました。私も知識だけではなく、学生の成長を促す教育者となれるよう努力していきたい。NAISTを離れてからも折々に諸先輩方や後輩の名前を拝見し、卒業生として誇らしく思っております。NAISTには、望めば多くの機会と支援を与えてくれる環境が整っています。また、さまざまなバックグラウンドを持つ学生が集まるユニークな場所です。在学生の皆さんは、ぜひたくさんの挑戦を通じて自分の可能性を広げてください。そして、研究室に限らずたくさんの人たちと交流してください。きっとその経験は卒業後も皆さんを支える糧となることでしょう。たくさんのことを学び、成長された皆さんが社会で広く活躍されることを期待しています。研究室のオープンラボにて17