ブックタイトルSENTAN せんたん SEP 2021 vol.30

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概要

SENTAN せんたん SEP 2021 vol.30

バイオサイエンス領域織大祐助教タイショウガの成分が異常な免疫反応を抑制する仕組みを解明~ミトコンドリアのダメージを軽減して対応~多様な病気の予防・治療薬の開発に期待バイオサイエンス領域の織大祐助教、河合太郎教授の研究グループは、マラヤ大学(マレーシア)と共同研究を行い、タイショウガに含まれる1 '‐アセトキシカビコールアセタート(ACA)と呼ばれる成分が、生体防御の免疫応答である炎症に関わる特定のタンパク質複合体(NLRP3インフラマソーム)に対し、異常な活性化を抑制する働きがあることを明らかにした。マウスの免疫細胞にACAを加えたあと、薬剤で刺激したところ、インフラマソームの活性化などが大幅に抑制されることを発見。それは、ACAがミトコンドリアのダメージを軽減することにより、そこから放出されてインフラマソームを活性化するミトコンドリアDNAの量を抑制しているという仕組みを突き止めた。このNLRP3インフラマソームは、痛風や動脈硬化などの原因になる尿酸結晶やコレステロールといった様々な病気に関係した物質によって活性化されることから、ACAがこれらの病気の予防薬や治療薬として発展することが期待される。この成果は、国際学術誌「インターナショナルイミュノロジー」に掲載された。▲ACAを含むショウガ科の植物の地下茎その他の研究成果一覧2021.32021.6発見!根の先端は橋と同じだ!アブシシン酸の輸送を介した気孔開度の調節~器官の形に生物種を超えた共通性をもたらす物理~~二つのアブシシン酸輸送体の異なる機能を解明~バイオサイエンス領域植物発生シグナル研究室中島敬二教授郷達明助教バイオサイエンス領域植物二次代謝研究室清水崇史助教アサガオの花びら(花冠)がまっすぐに伸びる力学的な仕組みを解明バイオサイエンス領域植物代謝制御研究室津川暁特任助教「のり」が「はさみ」を連れてくる~植物細胞のユニークな微小管形成の仕組みを解明~バイオサイエンス領域植物細胞機能研究室橋本隆教授細胞間の情報伝達に関わる細胞外微粒子の新たな形成機構を解明~細胞膜の突起の切断により生成、細胞の移動を速める~バイオサイエンス領域分子医学細胞生物学研究室末次志郎教授2021.4読売テレビ、大阪大学大学院情報科学研究科との共同研究を開始~AI技術などで視聴データの分析と活用~情報科学領域ユビキタスコンピューティングシステム研究室松田裕貴助教植物はDNAに傷が入った時、柔軟に対処する独自のしくみを持っている~2種の植物ホルモンを使い分けて統御する機構を解明環境ストレスに強い農作物の作出に期待~バイオサイエンス領域植物成長制御研究室梅田正明教授S E NTAN16