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概要

せんたん MAY 2018 vol.27

特集研究科長に聞く先端科学技術研究科始動従来の学問の専門分野の壁を取り払い、革新的な方向に柔軟に対応できる教育・研究環境づくりを進めたい小笠原司副学長先端科学技術研究科長本学は4月から、これまでの情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3研究科を統合して、先端科学技術研究科を設置し、1研究科体制という大きな組織改革を行った。これに伴い、時代のニーズがある融合領域を含む教育プログラムを始めるなど、最先端の革新的な研究を育む体制づくりが進行している。初代の先端科学技術研究科長に就任した小笠原司副学長に、新体制での教育・研究環境づくりの現状や今後の抱負について聞いた。―先端科学技術研究科の初代の研究科長に就任され、いまのお気持ちと抱負をおうかがいします。本学は創立から、情報科学研究科、バイオサイエンス研究科、物質創成科学研究科と3研究科が続いて誕生し、それぞれ20年~25年が経過して独自の実績を築いています。それらの体制を1つに融合して軌道に乗せることは責任が重いと感じています。これまで、情報科学研究科にいて各研究室の立ち上げには関わってきましたが、今度は研究科と言うレベルで新たな組織を作っていくわけで、その意味でも現状にない新機軸を打ち出していきたいと思います。ただ、当面は昨年度までに入学した学生は、旧来の体制で研究・教育に励むなどの事情があり、徐々に変わっていくことになるので、今後も領域間で十分に検討を重ね、道筋をつけていきたいと考えています。―具体的なイメージをどのように描かれますか。従来の学問の専門分野の壁を取り払った融合領域に取り組め、革新的な方向に柔軟に対応できる教育・研究環境です。世の中の流れは、既存の科学技術の延長線上ではなく、それを超えた融合領域の分野に焦点が絞られています。これまでの3研究科の体制では、学生の所属する研究科から指導教員を出すなどの決まりがあり、必ずしも異分野を完全にカバーしきれていなかった。しかし、1研究科だと異分野の領域の研究者が同じテーブルについて自由にそれぞれの立場から議論し、一丸となって方針を決め、研究・教育できるところが、大きなメリットです。0 1 S E NTAN