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ドキ★ワク先端科学

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~読売新聞寄稿連載「ドキ★ワク先端科学」から~

第9回:情報科学研究科 佐藤智和准教授 [2014年8月22日]

「ここどこ? 画像変換で推理」

佐藤智和准教授

 

A
写真A
B
写真B
C
写真C
  • 地上から撮影した写真Aを、真上から見下ろした写真Bに変換し、航空写真Cと対応させることで、写真の撮影位置・方向が特定できる

みなさんは、写真を見ただけで、どこで撮影したのかピタリと言い当てられるでしょうか。難しいですが、名探偵なら様々な手がかりを基に場所を絞り込んで行き、最後には正確な撮影位置だけでなく、時間も特定するはずです。

ここでは、航空写真を使って、どの位置で撮影者がシャッターを押したか、推定する方法を考えてみましょう。写真Aは、航空写真Cに写っている上空からの画像内のある地点から撮影されたものです。その位置を特定するには、まず、AとCの2枚の間で、共通の目印になる物体を探します。ちょうど四角いタイルがありました。でも、同じ大きさのタイルが並んだAのシーンがCのどの場所と対応するかを見つけ出すのは困難です。では、写真BとCではどうでしょうか?

実はBは、Aに特殊な処理を施し、地面の部分を空から見下ろしたような画像に変換したものです。これだと全体の見え方がCにぐっと近づき、タイルの並び方の様子から、どのブロックが同じものなのかを突きとめられそうですね。

このような画像変換処理や同一物体の特定は、コンピューターの得意分野の一つで、条件がそろえば一瞬のうちにこれらの作業を実行し、写真の撮影位置を推定することができます。また、インターネット上にある多様な場所の写真を手がかりに、世界中のどこで撮影された写真であるかを特定する方法なども開発されています。

ロボットや車などが自動で目的地にたどり着くためには、自分の位置を把握することが必要です。GPSやセンサーだけではずれが出るので、精度を高めるには写真やビデオ映像での撮影位置の特定が欠かせません。われわれは、その特定方法を日々研究していて、コンピューターの名探偵の腕も上がってきています。

この技術を、現実の世界にコンピューターを使って情報を付加する「拡張現実感」に活用し、携帯端末に映し出される実写映像上に進むべき方向を示すことで直感的なナビゲーションを実現する研究も進められており、幅広い分野への応用が期待されています。

 


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