【開催案内】第34回奈良先端大産学連携フォーラム
「未来社会への提案 vol.1~環境からのアプローチ~」
このたび、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学は第34回奈良先端大産学連携フォーラムを開催することとなりました。
本学においては、未来社会への提案と題し、今後5年間、様々なテーマからのアプローチを紹介して参ります。
その第一弾として「環境からのアプローチ」をテーマに、環境に関わる様々な研究の中から最もホットなトピックをお届けいたします。
また、後半には、テクノロジーで拓く“デザイン・ドリブン・イノベーション”についてテクノロジーやビジネスの目線から立命館大学の後藤准教授にご講演いただきます。
なお、環境からのアプローチから、SDGsの17の目標のうち、「産業と技術革新の基盤をつくろう」について考える機会となること、ご参加いただきましたみなさまの交流の場となることも期待しております。
開催日時:令和元年7月26日(金)13:30~17:00[13:00~受付開始]
場 所:公益社団法人関西経済連合会中之島センタービル29階会議室
(大阪市北区中之島6丁目2-27)
※参加費無料
定 員:100名(申込先着順で定員になり次第、締め切らせていただきます。)
プログラム
・挨 拶[13:30~13:35]
奈良先端科学技術大学院大学 理事・副学長 箱嶋 敏雄
・研究紹介講演[13:35~15:20※1人35分]
◇「生き物にまなぶものづくり -バイオミメティクスで薬剤耐性菌と闘う-」
物質創成科学領域 バイオミメティック分子科学研究室 准教授 安原 主馬
(講演要旨)
生命は、長い歴史において常に自然淘汰を受ける中で、環境に適合できるよう進化してきました。
バイオミメティクス(生物模倣技術)とは、生き物が進化の過程で獲得した優れた構造や機能にヒントを得て、
高性能な新しいテクノロジーの開発を行うアプローチです。今回の講演では、多くの生き物が持っている
抗菌分子を模倣して我々がデザインした新しい抗菌剤を取り上げ、バイオミメティクスの概念と展望について紹介します。
◇「微生物に学ぶプラスチックごみ問題へのアプローチ」
研究推進機構 環境微生物学研究室 特任准教授 吉田 昭介
(講演要旨)
生物はプラスチックを食事とすることができません。そのため、いったん環境に流出したプラスチックごみは
分解されずに蓄積し、景観の破壊や生態系への影響が懸念されています。この問題に対して、使用の制限や、
生分解性プラスチックの開発など様々な取り組みが始まっています。一方、分解されないはずのプラスチックを
分解する微生物の報告が近年相次いでいます。本フォーラムでは、その発見の意義や、社会実装の可能性について
議論したいと考えています。
◇「タンパク質分子複合系の特性と材料科学への展開」
物質創成科学領域 分子複合系科学研究室 教授 上久保 裕生
(講演要旨)
クモ糸は化学繊維を凌駕する性質を持ちながら、飼育が困難なため夢の材料と呼ばれてきました。近年、国内の
ベンチャー企業が原料となるタンパク質の大量生産に成功し夢への扉が開かれました。現在、私たちはクモ糸の
原料タンパク質の意志を読み取り、生き返らせることによってクモ糸を人工的に再現することを目指しています。
本講演では、タンパク質独特の物性を解説し、道半ばですが我々のクモ糸研究の最新の成果を紹介します。
・学外講師講演[15:30~16:30]
◇「デザイン・シンキング、デザイン思考、デザイン・ドリブン・イノベーション~現代社会におけるデザイン主導のイノベーション ~」
立命館大学 経営学部 准教授 後藤 智 (講演要旨)2018年に経済産業省・特許庁が発表した「デザイン経営宣言」に見られるように、 近年ビジネスにおいて デザインが注目されています。しかし、日本ではアメリカ西海岸式のデザイン思考ばかりが注目され、デザイン研究 により蓄積されてきた幅広いデザイン・シンキングの知が活用されていません。本セミナーでは、それらの違いと より高度なデザイン・シンキングを活用した デザイン・ドリブン・イノベーションを紹介し、デザインの理解を深めます。
・閉会の挨拶[16:30~16:35]
奈良先端科学技術大学院大学支援財団 専務理事 中村 茂一
・情報・意見交換会[16:35~17:00]
講師との情報・意見交換の時間を設定しております。ぜひ、積極的にご交流ください。
◎参加ご希望の方は、申込書により、FAXまたはメールにてお申し込み下さい。
参加申込書
◎本フォーラムの案内チラシ
フォーラムチラシ
【お問い合わせ先】
公益財団法人 奈良先端科学技術大学院大学支援財団 企画事業部
TEL:0743-72-5810 FAX:0743-72-5819 Mail:ashida@science-plaza.or.jp
URL:http://www.science-plaza.or.jp