奈良先端科学技術大学院大学 研究推進機構 産官学連携推進部門

出展報告

2023/09/08 出展報告 「大学見本市2023~イノベーション・ジャパン~」に出展(2023/8/24~8/25)

2023年8月24日(木)~8月25日(金)にかけて、東京ビッグサイトで開催される「大学見本市2023~イノベーション・ジャパン~」に本学研究者が出展いたしました。

本イベントは、全国の大学や公的研究機関等から創出された研究成果の社会還元、技術移転を促進すること及び実用化に向けた産学連携等のマッチング支援を実施することを目的としています。今年度は3年ぶりの実開催となりました。
本学からは5シーズを出展し、多くの方にブースを訪れていただきました。

イベント概要

日 程 2023年8月24日(木)~8月25日(金)
会 場 東京ビッグサイト 南展示棟 南1ホール(東京都江東区有明 3丁目11番1)
主 催 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
共 催 内閣府、文部科学省
イベント公式サイト 大学見本市2023~イノベーション・ジャパン~ (外部サイト)

本学からの出展内容

[分野:情報通信]
超効率汎用計算アクセラレータIMAX3の紹介

メニコア型CPUやコアレシング型GPGPUは、演算コアがデータ取得の主導権を有し、ベストエフォートにより主記憶へデータを取りに行く、ノイマン型アーキテクチャです。そして、性能を支える豪華なメモリバスは、本質的に、チップレット化に不向きです。一方、IMAX3は演算コアをスレーブとすることで、演算効率を大幅に改善しています。

[分野:情報通信]
思いやりをもったAIによるVRプレゼンテーション訓練

近年、現実に代わりリアルなVR環境で人の多様な活動を訓練する需要が増えています。VR環境では、ユーザの身体や目線の動き、喋る内容等を瞬時に解析できるため、現在の問題点を即座に伝えることが可能です。しかし、訓練に一杯一杯な時に伝えられたり、何度も同じ指摘をされると、ユーザは逆に混乱したりやる気をなくします。そこで我々は、ユーザの内的な状態を推定し、ちょうどよいタイミングで問題点を指摘する「思いやりをもった」システムを開発しています。本展示では、プレゼンテーションの訓練を例にこの技術を実演します。

[分野:情報通信]
AbaCaaS: ICTそろばん学習支援システム

AbaCaaSはそろばん学習支援のためのICTソリューションです。 画像認識を用いた高精度なそろばん盤面認識システムと、テーブルトップインタフェースを用いた情報提示システムから構成され、学習者のそろばん操作の状況に合わせたリアルタイムな学習指導を実現します。従来技術とは異なり、市販のそろばんをそのまま利用することができることから既存のそろばん学習者も利用しやすいものとなっています。また、本技術をスマートグラスに実装することで、盤面認識・情報提示を全てモバイルで実現することが可能です。

[分野:カーボンニュートラル・環境]
高品質有機ナノ結晶を用いた高輝度有機ELデバイス

有機ナノ結晶を用いると、0次元状態密度の形成により低駆動電圧かつ高温耐久性を持つ発光素子が実現できます。また、ナノ結晶の量子効果により、結晶サイズを変えるだけで発光色を変える事ができます。出展者出願特許のナノ結晶作製手法は、水系であり添加剤不要のため、従来の塗布型製造法に比べて有機溶媒の使用量を大幅に削減できることから、製造時の処理コストを劇的に圧縮できます。また、発光色の異なるデバイスを製造条件の変更のみで実現できるため、製造設備の新設や変更が不要となり、設備投資を大きく圧縮できます。

[分野:食料・農林水産]
酵母・アミノ酸の機能に着目した発酵・醸造食品のイノベーション

私たちは酵母に見出したアミノ酸の新しい代謝制御機構と生理機能に着目し、特定のアミノ酸を高生産する菌株を古典的な育種技術(突然変異導入)により効率的に取得する方法を開発するとともに、アミノ酸高生産株で醸造した酒類(泡盛、清酒、クラフトビール)の商品化に成功しています。また、同様の方法で、高温耐性が向上した有用物質生産用の大腸菌も育種しています。本技術は、飲食品、化粧品素材、有用物質の生産など様々な分野での応用が期待されます。

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