奈良先端科学技術大学院大学 研究推進機構
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船津公人特任教授 日本化学会学術賞を受賞

船津公人特任教授(研究推進機構、データ駆動型サイエンス創造センター・研究ディレクター)が
「データ駆動型化学の開拓」の成果により、日本化学会学術賞を受賞されました。

船津公人特任教授は、1984年から37年間にわたり、化学データ・情報の高次処理と知識構築基盤確立の研究に取り組み、国内外のデータ駆動型化学(ケモインフォマティクス)の分野開拓に主導的役割を果たしてきました。その成果は、分子・材料設計(何を作るか)、有機合成経路設計(どう作るか)、有機化合物の自動構造推定(それはできたか)、そして化学プラントの運転監視と制御(それを製品としてどう作るか)という幅広い分野にわたっており、化学データ処理の基礎研究から実用的応用展開までを一体として取り組むことで、化学研究におけるデータ駆動型化学の可能性を明確に示す開拓的貢献をしてきました。
船津公人特任教授のデータ駆動型化学研究における広範な守備範囲は世界でも例がないもので、今後ますます必要となる組織的な視点からの物質創成・環境・エネルギー問題の最適化への化学データ・情報活用法を開拓した点でもたらした貢献は極めて大きく、その先駆的・開拓的研究成果は、手法の斬新性はもとより実用性の観点からも比類のないものとして世界的に高く評価され、データ駆動型化学の世界的牽引力となっています。

(2021/05/28)


船津先生近影 受賞の盾