奈良先端科学技術大学院大学 研究推進機構 産官学連携推進部門

事例紹介

社会実装の事例

泡盛shimmer#4 白百合イヌイ 101ハイパー酵母仕込

2023年研究推進機構 高木博史特任教授

クラフトビール みみなしやま

研究推進機構 発酵科学研究室の高木博史特任教授らが、株式会社バイオジェット(うるま市)との共同研究によって開発した新しい泡盛酵母(101H酵母)で醸造した泡盛が、南島酒販株式会社(西原町)のshimmerシリーズの中で、株式会社池原酒造(石垣市)から「shimmer#4 白百合イヌイ 101ハイパー酵母仕込」の製品名で商品化されました。

101H酵母は、高木教授が保有する育種技術を活用して親株(泡盛101号酵母)から取得した酵母で、親株より吟醸香の主要成分である酢酸イソアミルの含量が高く、泡盛にフルーティーな風味を付与できる特徴があります。101H酵母で醸造した泡盛としては、2016年の新里酒造 「ハイパーイースト101」に続く第2弾です。また、「shimmer」は沖縄の方言で「泡盛」を意味し、英語では「shimmer=煌めき」という意味があります。泡盛の輝かしい発展を願う思いが込められた南島酒販株式会社のshimmerシリーズの中でも、本商品はアジア最大の酒類品評会である「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2023」にて金賞を受賞しました。

クラフトビール みみなしやま

2022年バイオサイエンス領域 高木博史教授

クラフトビール みみなしやま

バイオサイエンス領域 ストレス微生物科学研究室の高木博史教授、西村明助教は、ゴールデンラビットビール社(奈良市)との共同研究により、バラの主要な香り成分(フェネチルアルコール)を多量に産生する新しいビール酵母の育種に成功しました。

この新しいビール酵母を用いてクラフトビールを醸造することで、飲み口がよく、コクのある香り豊かなエールビールの商品化が実現しました。この商品化によって国の名勝「大和三山」にちなんだ3種類のクラフトビールが完成しました。

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クラフトビール うねびやま

2022年バイオサイエンス領域 高木博史教授

クラフトビール うねびやま

バイオサイエンス領域 ストレス微生物科学研究室の高木博史教授、西村明助教は、ゴールデンラビットビール社(奈良市)との共同研究により、古都の歴史を伝える「ならまち」エリアからビール醸造に適した「蔵つき酵母」の選抜に成功しました。

また、この新しい天然酵母を用いてクラフトビールを醸造することで、酵母独自の穏やかな味わいとふくよかで軽い口当たりのホワイトエールビールの商品化が実現しました。

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植物で異種タンパク質を高発現させる技術
植物由来COVID-19ワクチンにも活用~

2022年デジタルグリーンイノベーションセンター 加藤晃教授

植物で異種タンパク質を高発現させる技術

デジタルグリーンイノベーションセンター加藤 晃教授らの研究グループは、Medicago Inc.、田辺三菱製薬株式会社と共同研究を行い、植物において、異種タンパク質の発現量を増強させる、翻訳エンハンサーを開発しました。

本学は、この成果に関する権利をMedicago社に譲渡し、この成果は、Medicago社において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防を目的とする、植物由来COVID-19ワクチンの生産に用いられ、生産効率の向上に役立っています。

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クラフトビール かぐやま

2021年バイオサイエンス領域 高木博史教授

クラフトビール かぐやま

バイオサイエンス領域 ストレス微生物科学研究室の高木博史教授、西村明助教は、ゴールデンラビットビール社(奈良市)との共同研究により、甘味のあるアミノ酸で、醸造環境における酵母の発酵力向上が期待できる「プロリン」を多く含むビール酵母(NP383株)の育種に成功しました。

また、この新しいビール酵母を用いてクラフトビールを醸造することで、独自の穏やかな味で口あたりが軽いエールビールの商品化が実現しました。

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無細胞タンパク質合成試薬

2021年デジタルグリーンイノベーションセンター 加藤晃教授

無細胞タンパク質合成オールインワンキットBCF5100

デジタルグリーンイノベーションセンター(先端科学技術研究科)の加藤晃教授の研究グループは、NUProtein株式会社(徳島県徳島市)との共同研究により、無細胞タンパク質合成系に適した翻訳エンハンサーを見出しました。

そして、この翻訳エンハンサーを導入した無細胞タンパク質合成用試薬(無細胞タンパク質合成オールインワンキットBCF5100)が、NUProtein株式会社から販売開始されました。

無細胞タンパク質合成系は、広範な研究分野での利用が期待されていますが、真核生物あるいは大腸菌等の大量培養による合成と比較すると、一般的にタンパク質の合成効率が劣るとされています。本共同研究では、タンパク質合成に用いるmRNA配列、特にmRNAの5’UTRにおける翻訳促進活性を有するエンハンサー配列の最適化を行うことにより、GFPを生産させた場合、従来品に比べ3倍程度の収量向上が得られました。

泡盛 尚 KAMIMURA

2020年バイオサイエンス領域 高木博史教授

泡盛 尚 KAMIMURA

バイオサイエンス領域 ストレス微生物科学研究室の高木博史教授らが、株式会社バイオジェット(沖縄県うるま市)との共同研究により開発した、新しい酵母(ハイビスカス酵母T25株)を用いて醸造した泡盛が有限会社神村酒造(沖縄県うるま市)から商品化されました。

T25は、従来の泡盛酵母101株と異なり、ハイビスカス花から分離した酵母(ハイビスカス酵母)を親株として育種・選抜され、さらに香り高い泡盛を作り出す特徴を持っています。

T25株については、全ゲノム解析などにより、親株からの変異点、吟醸香の元となるロイシン・酢酸イソアミルの高生産メカニズムを明らかにし、学術論文にも発表しています。

商品名:尚 KAMIMURA(詳細はこちら

泡盛 はなはな ハイビスカス酵母仕込み

2016年バイオサイエンス研究科 高木博史教授

泡盛 はなはな ハイビスカス酵母仕込み

バイオサイエンス研究科 ストレス微生物科学研究室の高木博史教授らが、株式会社バイオジェット(沖縄県うるま市)と共同研究を行い開発した、新しい酵母(ハイビスカスC14酵母)を用いた泡盛を神谷酒造所(沖縄県島尻郡八重瀬町)から商品化されました。

ハイビスカスC14酵母は、沖縄のハイビスカスから採取した酵母を親株として、高木教授が保有する育種技術を応用し選抜した酵母です。

泡盛 HYPERYEAST101

2016年バイオサイエンス研究科 高木博史教授

泡盛 HYPERYEAST101

バイオサイエンス研究科ストレス微生物科学研究室の高木博史教授らが、株式会社バイオジェット(うるま市)、琉球大学と共同研究を行い開発した新しい泡盛酵母(101H酵母)を用いた泡盛を、新里酒造(沖縄市)から商品化「HYPERYEAST101(ハイパーイーストイチマルイチ)」されました。

101H酵母は、高木教授が保有する育種技術を応用して親株(泡盛101号酵母)から取得した酵母で、親株より芳香成分が強く、フルーティーな風味を引き出せる特徴があります。

BLE搭載マルチセンシングボード SenStick

2016年情報科学研究科 ユビキタスコンピューティングシステム研究室 荒川 豊准教授

BLE搭載マルチセンシングボード SenStick

情報科学研究科 ユビキタスコンピューティングシステム研究室の荒川 豊准教授らが、Matilde Inc.(渋谷区)と共同研究を行い開発した、SenStick(BLE搭載マルチセンシングボード)が商品化しました(2017年1月初旬出荷予定)。
SenStickには、8種類のセンサが搭載されており、公開されているiOS/Android向けのアプリケーションやNode.jsのライブラリを用いることで、簡単にデータ計測が可能になります。

また、ボタン電池駆動ではなく、一般的なLiPoバッテリを採用しており、1回の充電で24時間以上(105mAhとして)のセンシングが可能です。さらに一般的なBLEセンサと異なり、大容量フラッシュメモリ(32Mバイト)をボード上に実装しているため、スマートフォン無しで連続ロギングが可能です。小型かつスティック型であることから、メガネやお箸、杖といった細長いモノや小さいモノや日常生活における様々なモノをIoT化するのに適しています。