Eri Nakahara
中原 英里
情報科学研究科
数理情報学研究室
学部時代は現代社会学部に所属していましたが、授業でプログラミングと統計学に出会いました。その時からプログラミングにのめり込み、学部3年生のときにチームで参加した、国際データマイニングコンペディションCDMC2015に最年少で優勝しました。この経験から、より機械学習の理論やデータ解析、実際のデータに対しての機械学習の応用について学びたいと考えました。そして、大学院から理転し情報科学に専攻を変更しました。
NAISTを志望した理由は、以前から興味があった生体信号を扱っている研究室があったこと、そして数理情報学研究室のゼミを見学したときに、先生方や学生からの熱い議論やコメントを聞き、研究に対する熱意やエネルギーを感じたからです。私は、この研究室で、この先生方のもとで研究をしたいと思い、数理情報学研究室を選びました。またNAISTの情報科学研究科では、基礎科目や専門科目が広く設けられており、学部時代は学ぶことができなかった分野の授業も受講できることも魅力的でした。
数理情報学研究室は、細胞から運転行動まで、ヒトを中心とした生体をシステムとしてとらえ、数理モデルを通してその基本原理を解明し応用する研究を行っています。多くのデータから情報を取り出す『機械学習』、生体の現象を数理モデルで明らかにする『生命数理』、そのモデルを工学的に応用する『信号処理』が3本柱の融合領域です。
研究室の人数(単位:人)
教授 | 准教授 | 特任准教授 | 助教 | 博士前期課程 | 博士後期課程 | インターン |
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1 | 1 | 2 | 2 | 23(3) | 11(1) | 2(1) |
※人数横の()内数値は女性の人数
画像処理のライブラリ・OpenCVを使った
骨格推定のデモ
ドライビングシュミレーター
私の所属している数理情報学研究室は、多くの留学生が所属しています。そのため、ゼミや論文紹介は英語で行われます。今年の夏は、留学生と祇園祭に行きました。また研究室の皆と焼き肉パーティをし、交流を深めました。
第27回神経回路学会全国大会(JNNS2017)
修士1年の9月に「ドックトレーニング視聴時のイヌの専門家の視線行動の分析」と題し、研究発表を行いました。この学会では、神経情報処理に関わる生理学、心理学、数理モデリング、機械学習など幅広い分野の研究発表を聴講することができました。
ImPACT タフ・ロボティクス・チャレンジ第6回公開フィールド評価会
福島ロボットテストフィールドで、災害救助ロボット研究の成果報告会が行われました。私たちは、サイバー救助犬のデモンストレーションを行い、研究成果を報告しました。
少しでもNAISTで研究をしたい、学びたいという気持ちがあるならば、「女性だから」「文系だから」「親が反対しているから」などという理由で、進学を諦めてほしくないと思います。なぜなら、誰かのことばを理由にして選択すると、無意識に自分の気持ちをないがしろにしてしまうことが多いからです。それは、将来の後悔のもとに繋がると思います。しっかり自分と向き合い、覚悟を持ってNAISTに入学すれば、知識や技術の習得はもちろんのこと、研究を通してかけがえのない経験を積むことができます。
情報科学研究科には、私のように分野を変えている人や、留学生や社会人経験を持つ人など、さまざまな人が所属しています。多様なバックグランドを持つ人たちと過ごす日々は驚きと学びの連続で、とても視野が広がりました。
「出会いも実力」、このような人々と、ともに研究生活を送った日々は私にとって一生の宝です。
(平成31年2月)