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URA は大学における研究活動の活性化や外部への発信強化などを目的とした新たな職種



 URA(University Research Administrator)は、大学全体を見据えた全体最適かつ長期的視点で研究戦略を立案し、それらに基づき研究体制・環境を整備し、また研究成果を世界に発信するための新しい職種です。大学では教員や事務職員をつなぐ“第3 の職種” の1 つと言われ、戦略立案から競争的研究資金の獲得や研究プロジェクトの進捗管理まで、大学の経営陣と研究者を幅広く支援します。

 米国の大学では歴史は古く、1960 年代まで遡ります。競争的研究資金のマネジメントに携わる職種は、Research Administrator (RA) と呼ばれ、競争的研究資金の応募に関する業務(プレアワード)や採択後の業務(ポストアワード)に携わっています。役職も副学長クラスから一般事務職員クラスまで幅広く、全米でURAは15 万人を数えると言われています。

 日本でのURA 人材の整備は、2011 年度・文部科学省「リサーチ・アドミニストレーターを育成・確保するシステムの整備」事業に採択された15 大学で試行的に始まりました。続いて2013 年度・文部科学省「研究大学強化促進事業」でURA の採用が本格化され、URA を導入する大学が増えています。

 奈良先端大は同事業に採択されたことを受けて、研究戦略機構を設置し、URA の 採用を始めました。現在は、2015 年度より改組された研究推進機構研究推進部門 研究推進部および、同じく2015年度に 新設された戦略企画本部IR オフィスの各室にURA を配置して業務を推進しています。

[関連リンク]
NAIST|研究大学強化促進事業
各支援対象機関における研究力強化実現構想の概要
奈良先端大における研究力強化システム改革の概要(PDF)

URA の主な業務内容

 アメリカのRA をモデルにURA は構想されましたが、アメリカとはまた違う文化で、大学を取り巻く環境も異なるため、日本オリジナルのURA 像はまだ模索中の状況にあります。さらに、現在URA を導入している各大学においても、大学によってURA に求める業務の内容はそれぞれ異なると言われます。

以下は2013年度科学技術人材養成等委託事業「リサーチ・アドミニストレーターを育成・確保するシステムの整備(スキル標準の作成)」において、東京大学によって取りまとめられたURA の業務内容です。

※スキル標準:URAの業務領域・内容について明らかにし、必要とされる具体的な知識・能力等を示したもの



(1)研究戦略推進支援業務
①政策情報などの調査分析
②研究力の調査分析
③研究戦略策定

(2)プレアワード業務
①研究プロジェクトの企画立案支援
②外部資金情報の収集
③研究プロジェクト企画のための内部折衝
④研究プロジェクト実施のための対外折衝・調整
⑤申請資料の作成支援

(3)ポストアワード業務
①研究プロジェクト実施のための対外折衝・調整
②プロジェクトの進捗管理
③プロジェクトの予算管理
④プロジェクト評価対応関連
⑤報告書の作成

(4)関連専門業務
①教育プロジェクト支援
②国際連携支援
③産学連携支援
④知財関連
⑤研究機関としての発信力強化推進
⑥研究広報関連
⑦イベント開催関連
⑧安全管理関連
⑨倫理・コンプライアンス関連

※文部科学省『平成25年度科学技術人材養成等委託事業
「リサーチ・アドミニストレーターを育成・確保するシステムの整備(スキル標準の作成)」成果報告書』(平成26年5月、国立大学法人東京大学)より




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