強迫症のメカニズムを解明 ~不安を伴う繰り返し行動を生み出す計算論モデルを確立、 治療の最適化に応用可能~

研究成果 2022/08/31

強迫症のメカニズムを解明
~不安を伴う繰り返し行動を生み出す計算論モデルを確立、 治療の最適化に応用可能~

概要

 奈良先端科学技術大学院大学(学長:塩崎一裕) 先端科学技術研究科 情報科学領域の田中沙織特任准教授、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所の酒井雄希主任研究員、玉川大学 脳科学研究所の酒井裕教授らの研究グループは、強い不安とそれを一時的に軽減するための繰り返し行動で特徴づけられる強迫症(強迫性障害)について、症状の仕組みを明らかにする計算論モデルを作成し、そのモデルから予測された変化が、強迫症患者に見られることを実際につきとめました。さらに、強迫症の治療において最も有効とされる行動療法・薬物療法のメカニズムを、計算論モデル・実験データにおいて解明しました。この成果は、患者の特性に応じて、どういった治療が最適かを選択する有力な手掛かりとして応用できる可能性があります。
 この研究成果は、米国のオンライン科学雑誌『Cell Reports』の40号で8月30日午前11時(米国東部夏時間)に公開されました。(DOI:https://doi.org/10.1016/j.celrep.2022.111275)

詳細はこちら

問い合わせ先

<研究に関すること>

奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 情報科学領域 計算行動神経科学研究室
特任准教授 田中 沙織
TEL:0743-72-5350 E-mail:x.saori[at]is.naist.jp
研究室紹介ホームページ:https://xsaori.github.io/

<報道に関すること>

奈良先端科学技術大学院大学 企画総務課 渉外企画係
TEL:0743-72-5026/5063 FAX:0743-72-5011 E-mail:s-kikaku[at]ad.naist.jp

(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR) 経営統括部 企画・広報チーム
TEL:0774-95-1176  FAX:0774-95-1178 E-mail:pr[at]atr.jp

※上記の[at]は@に置き換えてください。

プレスリリース一覧に戻る