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ボクシング競技で発生する事故のリスク調査及び選手の安全確保のための基準策定に向けた共同研究を開始

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  一般財団法人日本ボクシングコミッション(所在地:東京都文京区、理事長:萩原実 以下、JBC)は、奈良県立医科大学附属病院(所在地:奈良県橿原市、学長:嶋緑倫、病院長:吉川公彦)及び奈良先端科学技術大学院大学(所在地:奈良県生駒市、学長:塩﨑一裕)と「共同研究事業に関する覚書」を 2026 年 4 月 23日に締結いたしました。
 本覚書は、ボクシング競技で発生する事故のリスクを調査し、選手の安全確保を目的として安全基準策定に向けた研究を共同で実施するものです。

共同研究事業実施の背景と内容

  近年、ボクシング競技における致死的あるいは重篤な頭部外傷(急性硬膜下血腫、外傷性脳損傷等)の複数事例を受け、再発防止のための安全基準策定が求められています。そのためには、事故につながるリスク因子を調査し、再発防止のための対策を検討することが必要です。本研究では、JBC公認試合記録をもとに有害事象のリスクに関する因子を同定し、その内容を層別化し、有害事象に繋がりやすい状況を把握します。それらの情報をもとに安全基準を策定します。さらに、有害事象発生時の試合画像データの解析により有害事象の誘因を探索します。
  また、現在、試合中の水分補給は「水」のみとされています。ボクシング競技のような試合環境下では、電解質異常等の不具合を来しやすく、有害事象発生の温床になりやすいと考えられています。そのため、水分補給に関する早急の対策が急務です。本研究では、選手の安全確保を考慮した医学的な水分補給に関する提言を行います。

研究体制と今後の展望について

本研究は、JBCから情報提供を受けて、奈良県立医科大学附属病院(臨床研究センター:笠原正登教授)と奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科(附属メディルクス研究センター:池田和司教授)が連携して実施します。臨床研究センターは、実践的な医療に関する研究を推進するために、メディルクス研究センターは光・AI・バイオの先端技術を融合した医工連携研究を推進するために設置されました。JBCとの継続的な協力関係を維持しながら本研究を基礎とした選手の安全対策を着実に進めて参ります。

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