〔プレスリリース〕クルクミンの抗がん作用を活用した「副作用の少ない飲む抗がん剤の開発」 を目指し、1,350万円を目標に寄附募集を開始

お知らせ 2020/02/26

 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(所在地:奈良県生駒市、学長:横矢直和)は、本学の先端科学技術研究科バイオサイエンス領域腫瘍細胞生物学研究室(加藤順也研究室)における、スパイスの主成分である「クルクミン」のもつ抗がん作用を活用した「副作用の少ない飲む抗がん剤の開発」を目指した研究を推進するため、READYFOR株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:米良はるか)が運営するクラウドファンディングサービスREADYFOR」にて寄附募集を開始いたします。目標金額は1,350万円、5月26日(火)23時まで寄附を募ります。

【研究の内容について】

 インドやインドネシアで用いられるスパイスのターメリック(ウコン)の主成分としてよく知られている「クルクミン」ですが、腫瘍細胞生物学研究室では、クルクミンの関連化合物の中から、優れた抗がん作用を持つ化合物「Pentagamavunon-1(PGV-1)」を発見しました。一般的に、細胞の代謝を促す活性酸素は、老化、生活習慣病、ひいては、がん発症の原因とされています。しかし、PGV-1は細胞の "過剰な" 代謝を促すことで、「がん細胞の自滅」を起こすことがわかっています。さらに、マウス実験では、正常な細胞には影響を及ぼしにくい(=副作用の少ない)抗がん作用を示すことまで突き止めています。

  研究はヒト臨床試験へ進める一歩手前まで進んでおり、マウス実験を進め研究を次のステップに繋げるために、より精緻に細胞変化を観測できる研究機器の購入を行います。「フラックスアナライザー」という、一番安価なものでも1,000万円する性能の高い機器の購入費用をクラウドファンディングで集めることといたしました。「がん治療=つらく苦しい」が、当たり前ではない未来を目指して、大勢の人々からのご支援を必要としています。

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