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アカデミックアシスタント制度を利用して

藤井 壮太 助教
・バイオサイエンス研究科 細胞間情報学研究室(高山研)

AA真鍋臣子さん

●AAについて
 本制度について初めて知ったのは、平成27年3月の全学一斉メールでした。パートナーが4月出産予定だったのですが、2月に緊急で生まれたものですから、3月はなかなか研究が手につかず、4月に入って少し落ち着いた時に、このメールのことを思い出して申請を行い、平成27年6月から配置していただくことになりました。これまで約8ヶ月間配置していただきましたが、本制度は私の研究になくてはならないものでした。というのも、パートナーよりも私のほうがフレキシブルな勤務なので、子どもが熱を出した時は、私が休まざるを得なかったからです。休んだのは年間で延べ10日間くらいでしょうか。私達は生物の生殖というライフサイクルの最終段階を研究題目としているため、実験のための準備作業が特に多く、計画性と継続性が求められます。急に出勤できなくなったときに、代わりに準備作業を担う人がいると、成長を待つ2か月が無駄にならずに済みます。
 AAの眞鍋さんには、植物の授粉とその様子の顕微鏡録画の作業をお願いしています。例えば2時間の撮影を1クールとして、一日あたり2クールを毎日繰り返し、データを蓄積してもらっています。この仕事には器用さと根気強さが必要ですが、眞鍋さんは適任です。平成28年度も引き続き眞鍋さんにお願いする予定です。

●一日のスケジュール
 6時半くらいに家族みんなで起床し、私が息子にご飯を食べさせます。パートナーは支度に20分かかるので(笑)、2分で済む私が朝の準備の中心になりますね。7時半に家族3人で家を出て、息子を保育園に預け、8時半に大学に出勤します。そして保育園のお迎えが18時半までなので、17時半には退勤します。息子と一緒に19時前後に家に到着した頃には、パートナーが買出しを済ませ、ご飯を炊いてくれています。私はパートナーが買ってきたものをお題に調理をして、みんなで夕飯を食べます。息子が21時に就寝して、洗濯や保育園の準備などをした後、ここからが楽しい自由時間です。残っている仕事をしたり、読書をしたりして2~3時間を過ごし、就寝します。
 家事分担は、例えば家に入れるお金が6対4だったら、4対6が合理的なのではないかと結婚初期に提案したことがあったのですが、すぐに却下されました。給料は勤務時間内で求められる成果の量を反映しているだけ、というのがパートナーの解釈で、よくよく考えれば当然のことだったので、うちでは5対5が採用されています。

●子育てしながらの研究
 もともと仕事の半分は情報生物学だったので、私は子どもが産まれる前から、夜遅くまで残って研究するということはしていませんでした。朝8時に来て19時には帰っていたので、子どもが産まれてからの研究時間は、以前より2時間くらい減っただけです。時間と体力を有効に使わないといけなくなったとは言えますが、それがストレスかと言われるとそうでもないです。ただ、それでもやはり2時間は大きいし、勤務外の時間は息子に吸い込まれるので、だいぶ真剣に研究の時間をどのように有効に使おうか考えるようになりました。誰にでも時間は無情に有限じゃないですか。学生の時は面白そうと思ったことは広くやろう、という性質でしたが、今は本当に挑戦的で面白そうなことのみを厳選してリソースを投与し、冒険するようにしました。そういう意味では、子どもが産まれたことは良い刺激になりました。

●AA制度に対しての意見
 科学者なので、本制度への申請に限らず、申請書を書く機会はよくあります。申請書はすごくまじめに、厳正に評価されるものだと思って書くので、きちんと評価されて落とされることに関しては仕方がないと思っています。たとえば科研費の採否は、いろいろな項目で評価された結果で決まりますよね。本制度の申請書についても、育児等にかかる現状の他、業績について記載する箇所がありました。ここも含めて、より育児に時間を取られている人、より研究成果が有望そうな人に対して、優先的に支援が行われると思うのですけど、その評価がどうなっているのかは疑問です。(平成28年3月)

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