[プレスリリース]バイオサイエンス研究科 出村拓教授、山口雅利助教と(独)理化学研究所らの研究グループが、植物の道管形成を邪魔する新規遺伝子を発見(2010/04/13)

研究成果 2010/04/14

多量の二酸化炭素を吸い、蓄積する樹木は地上で最大量のバイオマス(生物資源)であり、化石資源に代わる次世代のエネルギー資源として注目されています。厚い細胞壁(二次細胞壁)をもつ道管細胞や繊維細胞などの木質細胞により構成されるバイオマスを木質バイオマスと呼びます。木質細胞は樹木の大半を構成していることから、木質細胞の形成のしくみを解明することは環境・エネルギー問題の解決につながるたいへん重要な研究課題であります。本学バイオサイエンス研究科の出村拓教授(理化学研究所バイオマス工学研究プログラム・チームリーダー兼任)、山口雅利助教(植物代謝調節学講座)と、独立行政法人理化学研究所らの研究グループは、水の通り道である道管細胞の形成を制御する新しいタンパク質(VNI2)の同定に成功しました。このタンパク質はすでに出村教授が発見した道管細胞形成の鍵となる促進因子のタンパク質(VND7)の機能を抑える役割を持つことから、VNI2の働きを抑制することでVND7による木質細胞形成が活性化されます。その結果として木質バイオマスの増産が可能になると期待されます。この成果は平成22年4月13日(火)付けの米国の科学雑誌The Plant Cellオンライン版に掲載されております。

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