[プレスリリース]バイオサイエンス研究科の橋本隆教授らの研究グループが、世界で初めて植物の環境ストレス応答機構を解明(2013/10/11)

研究成果 2013/10/15

植物は乾燥や高低温などの生育環境の急激な変化を瞬時に感じ取り、一時的な環境ストレスに適応できるように、細胞機能を変化させます。しかし、植物細胞が環境ストレスに対してすみやかに反応する仕組みはほとんどわかっていません。

バ イオサイエンス研究科植物細胞機能研究室の橋本隆教授らの研究グループは、植物細胞の形を作り、細胞分裂で重要な働きをしている微小管という細い管状のタ ンパク質(生体ポリマー)が塩害による高浸透圧などの環境ストレスにさらされるとすみやかに分解される仕組みを明らかにしました。

環境ストレスに反応する酵素が見つかったのは初めてです。形の変化や情報の伝達などストレス対応に重要な役割をしている、と見られます。

乾 燥、高温、低温などの環境ストレスは作物の収量を大幅に減少させる。植物が種々の環境ストレスを感じ取り、そのシグナルを細胞の増殖や分化にすみやかに伝 える仕組みを解明することにより、急激な環境変動に迅速に対応し、高収量を維持できる環境適応型作物の開発につながると期待されます。

本研究成果は高く評価され、平成25年10月10日付けのCurrent Biology (Cell Press)の電子版に掲載される予定です。

NEWS & TOPICS一覧に戻る