[プレスリリース]バイオサイエンス研究科 柳谷耕太研究員と河野憲二教授らの研究グループが、タンパク質合成の停止がストレスからの回復を促進する仕組みを明らかに(2011/01/13)

研究成果 2011/01/14

細胞内にあるリボソームは、生命維持に必要なタンパク質の製造機械です。特定のタンパク質の遺伝情報がメッセン ジャーRNA (mRNA)という物質(リボ核酸)により運び込まれると、その情報を翻訳し、対応するアミノ酸を一つずつ繋げてタンパク質をつくります。この過程は終始 スムーズに進行するとされていましたが、途中でいったん停止することにより、異常なタンパク質の蓄積により引き起こされるストレスを効率的に解消するとい う巧妙な仕組みが世界で初めて明らかになりました。

本学バイオサイエンス研究科動物細胞工学講座の柳谷耕太研究員と河野憲二教授らの成果 で、XBP1と呼ばれるタンパク質の合成過程でリボソームによるタンパク質合成反応が一時的に停止する現象を発見し、一見、無駄とも思えるその現象がスト レス解消に不可欠であることをつきとめたもの。分子レベルでも社会生活と同じように休息が必要なわけで、今回の発見が起点となって、様々な研究分野でタン パク質合成が一時的に停止することで引き起こされる新しい生理現象の発見と研究の促進が期待されます。この成果は米国科学雑誌Scienceに掲載予定で すが、トピックスとして平成23年1月13日付けのScience Express電子版に速報として掲載されました。

■プレスリリースの詳細は以下のページでご覧ください。

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