ネムリユスリカ幼虫を用いた生存圏探索デバイス -乾燥耐性生物を用いた環境センシング-

2022/07/19

ネムリユスリカ幼虫を用いた生存圏探索デバイス
-乾燥耐性生物を用いた環境センシング-

概要

 理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター集積バイオデバイス研究チーム田中陽チームリーダー、生命医科学研究センタートランスクリプトーム研究チームグセフ・オレグ客員主管研究員、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の黄川田隆洋主席研究員、奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科物質創成科学領域生体プロセス工学研究室のヤリクン・ヤシャイラ准教授らの共同研究グループは、宇宙などの過酷な状況でも無代謝休眠の状態で生きられる乾燥耐性生物ネムリユスリカ[1]幼虫を用いて、生物生存に適した環境での覚醒時の動きを電気的に捉えて環境センシングする生存圏探索デバイスを開発しました。
 本デバイスは、さまざまな場所での環境モニタリングに用いることができ、砂漠や極地といった地球上のほか、宇宙での生存圏探索にも使える可能性があります。
 今回、共同研究グループは、幼虫時に乾燥状態になると乾燥無代謝休眠(乾眠)[2]状態をとるネムリユスリカの性質を利用して、生存環境が整った時点で覚醒したときの微小な動きを検出できる微小デバイスを開発しました。これは、振動による環境発電[3]の技術を応用し、微細加工技術[4]でネムリユスリカ幼虫の小さな動きを電気的にセンシングできるようにしたものです。この電流の変動からネムリユスリカ幼虫の動きを周波数として計測し、実際に温度やpHの変化に応じて周波数が変わることを確認しました。計測対象ごとにセンサーを用いなくても、複数のパラメータを同じデバイスで計測できるため小型化も可能で、しかも無電力でセンシングできるため、長期の給電や通信が難しい極端環境でのモニタリングに極めて適したデバイスです。

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