2011/03/03
【概 要】
奈良先端科学技術大学院大学[NAIST](奈良県生駒市、学長:磯貝彰)と青山学院大学[AGU] (東京都渋谷区、学長:伊藤定良)と横浜国立大学[YNU](神奈川県横浜市、学長:鈴木邦雄)とは、平成23年3月に、光応答分子材料分野等における研 究の推進及び人材の育成並びに社会の発展に寄与することを目的とした、相互協力に関する包括協定を締結いたしました。
光応答分子材料分野で先端的 な研究を推進する3つの大学間において組織的な連携を行い、また、長期的かつ継続的に協力することで、相互の教育研究活動の活性化を図るとともに、国内最 先端の教育研究機関による協働体制を構築することで、光応答分子材料分野等に関する国際的な教育研究拠点の確立を目指します。
 
【解 説】
○内 容
奈良先端科学技術大学院大学の河合壯教授、青山学院大学の阿部二朗教授、横浜国立大学の横山泰教授の3研究グループを中心とする「光応答分子材料研究分野における大学連携アライアンスネットワーク」(代表:横山教授)が設立されます。
こ のアライアンスネットワークは、光応答分子材料研究分野における研究の推進を重点課題として進めてきた国内3大学が平成23年3月1日より設立するもの で、関連分野の研究推進、人材育成、産官学連携さらに国際連携などを3大学の研究チームが大学の支援のもとで連携して推進することを目的としています。こ のアライアンスネットワークで研究開発が進められている光応答分子材料は、サングラスやLSIなどの電子部品の製造プロセスで利用されているほか、先端的 なバイオ計測や次世代の高密度記録媒体のカギとなる技術としても注目されています。また、光応答分子材料は光エネルギーを電気信号や熱エネルギーに変換す ることなく、物質の性質を大きく変えることが可能であることから、ハードディスクやDVDを補完する高効率省エネルギーの記録媒体など将来のグリーンイノ ベーションに貢献することが期待されています。
河合教授らは、これまで光反応効率100%を示す極限感度フォトクロミック分子の開発などで、阿部 教授のグループでは高速フォトクロミック化合物の研究で、横山教授のグループでは高立体選択性フォトクロミック化合物の研究などで世界を先導しています。 これらのグループでは、今後は記録材料としての応用展開の他に、生体への応用展開を目指した分子材料開発、実時間ホログラムの開発、自動調光材料の開発な どを進めるとしており、今回のアライアンスネットワークの設立によって、3大学の研究者や大学院生の共同研究や共同特許申請を迅速に行うことができ、基礎 研究から応用研究に向けての相乗効果が期待できます。なお、すでに、フランスなどの海外のアライアンスネットワークとの提携に向けて交渉を始めており、世 界的な優位を確立することを目指しています。
○特 徴
これまで、国内の大学間の研究連携は個々の研究者レベルの共同研究などが主 となっています。今回の様に、特定の分野に関する大学間の包括提携を行うことは、新しい試みであると考えています。しかし、共同研究に伴う大学院生や若手 研究者の相互派遣、知的財産さらには国際提携など様々な側面で、大学の支援をスムーズに提供するためには、大学機関同士の広範囲な連携が必要であると判断 されます。奈良先端科学技術大学院大学では、今回のアライアンスネットワークを今後の大学間連携のモデルケースと位置づけ、先端研究を効率よく推進する体 制を構築してゆきます。
○用 語
【光応答分子材料とは】
光の作用により性質を変える分子材料のことを指します。光を吸収 すると色、形状、粘性、旋光性、電気化学特性、発光性、磁性等様々な分子の性質を大きく変えることが可能です。しかも、光エネルギーを熱や電気信号に変え る必要がないため、エネルギーの無駄が小さいこと、応答速度が速いこと、さらには電源が必要ないことなどの特徴があります。光エネルギーによって効率よく 分子の性質を変えることができる高効率光応答材料の開発がすすめられてきました。




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