CES2021への出展について

2020/12/24

 このたび、本学はCES2021へ出展を行うこととなりました。

 CESとは、毎年年初にアメリカ ラスベガスにて開催される、最先端技術を用いる世界中の企業や研究機関が一堂に会する世界規模の展示会です。日本企業も多数出展を行っており、近年ではメディア等に大々的に取り上げられ、日本のみではなく世界的にも注目度の高いイベントとなっております。

 CES2021については昨今の情勢を鑑み、ラスベガスでの実地開催ではなく、オールデジタルにてオンライン開催されます。それに加え、本学が参加するJAPAN TECHの企画の一つとして、東京 有楽町にてCES2021と連動した展示が行われます。

 このような、世界的に注目度が高く、国内外の企業関係者や研究者が注目する展示会に出展し、本学の高い研究力をアピールして産学連携を進めることで、研究力の社会還元を行うとともに、本学の世界的な知名度の向上につながることを期待しております。

概要

 名  称:CES2021
 開催機関:2021年1月11日(月)~2021年1月14日(木)*現地時間

 開催方法:オンライン開催
(本学はSands Expo内JAPAN TECH パビリオン内で展示を行います。)

*本学が参加するJAPAN TECHの企画の一つとして、CES2021と連動した展示会が東京 有楽町にて以下のとおり開催されます。そちらについてもぜひご取材ください。  

 開催期間:2021年1月9日(土)~2021年1月17日(日)
 開催場所:b8ta Tokyo - Yurakucho (東京都 有楽町)

出展概要

  • 先端科学技術研究科 情報科学領域 ユビキタスコンピューティングシステム研究室
    中村優吾 特任助教
    松田裕貴 助教
    出展テーマ「eat2pic: nudge system to establish healthy eating habits」

 食べるという行動を風景画に色を塗るというタスクにリフレーミングすることでユーザの健康的な食生活を後押しするナッジシステムを提案します。システムは箸型センサーとデジタルキャンバスで構成され、一口ごとに何をどのくらいの速さで食べたかを自動的に追跡し、食行動の良し悪しを視覚的にフィードバックする機能を提供します。

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  • 先端科学技術研究科 情報科学領域 サイバネティクス・リアリティ工学研究室 
    磯山直也 助教  
    出展テーマ「Phantact: the Proteus Effect in the Real World」 

 プロテウス効果という、バーチャルリアリティ環境で使用するアバタ(自分が操作するキャラクタ)の見た目がユーザの行動や思考に影響を与える、といった心理効果が知られています。我々はこのプロテウス効果を日常環境で利用できることを目指しています。実現のために、ユーザが頭部の後方上部からの視点で自身の姿を見つつ周囲の環境も確認できる三人称視点の仕組みを構築し、ユーザの後ろ姿にアバタの後ろ姿を重ね合わせることでプロテウス効果を生じさせるシステムを開発しています。これまでに三人称視点の環境でもプロテウス効果を生じさられることを確認しています。日常環境でプロテウス効果を利用できることで、緊張せずに人前で話せるようになることや、利他的行動が取れるようになることが期待できます。

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  • 研究推進機構 環境微生物学研究室 
    吉田昭介 特任准教授   
    出展テーマ「Eat a plastic to get one with biodegradability.」

 プラスチックによる環境汚染が地球規模で顕在化しています。わたしたちは、微生物の代謝能力を利用して、非生分解性のポリエステルを生分解性プラスチックに変換する技術の開発を行っています。これまで廃棄されていたポリエステルを資源化することができれば、経済性を担保した環境保全技術となることが期待されます。

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  • 先端科学技術研究科 物質創成科学領域 情報機能素子科学研究室 
    上沼睦典 准教授   
    出展テーマ「Thermoelectric firm for Battery-Free devices」

 身近な環境で発電することは、たとえセンサーのような小さな電力であったとしても、膨大な数のセンサーを利用する将来の社会に向けて、非常に重要な技術となります。 薄膜熱電デバイスは、そのような環境発電の一つであり、膜面内の温度差を利用して発電します。また、これまでと異なった物性の材料も利用することができるため、我々は様々な薄膜を用いて発電を実証しています。この技術により、将来は数百マイクロワットレベルの発電が身近な環境で可能になります。また、この薄膜熱電デバイスは、半導体プロセスにより作製することができるため、大量生産・集積化・大面積化にも向いており、将来の脱炭素化社会にも貢献します。

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【本プレスリリースに関する問合せ先】

奈良先端科学技術大学院大学 研究・国際部 研究協力課
担当:石橋

TEL:0743-72-5930、5658  FAX:0743-72-5194  E-mail:ken-sui〔at〕ad.naist.jp

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