ORCIDについて
- ORCID(Open Researcher and Contributor ID、オーキッド)は、個々の研究者を区別する識別子番号(OR-
CID iD)です。 - このORCID iDや関連付けられた登録情報を管理する非営利団体ORCID Inc.は、研究成果や出版社・資金提供
機関等の学術サービスと連携する仕組みを提供しています。
ORCIDを利用することによる研究者のメリット
- ORCIDは、同姓同名による誤認の解決解消や個々の研究者が各自で管理するプロフィールシステムにとどまらず、研究者や研究コミュニティ全体の労力軽減を可能とするインフラとして機能します。
• ORCIDは、研究者が生涯にわたって管理・利用できるデジタル個人識別子です。
他の研究者との区別が容易になり、自身の業績が他者の業績と混同されることなく、正確に認識されます。
• 研究者がORCIDを取得すると、ORCIDレコードと呼ばれる個別のウエブページが作成されます。
そこに、自身のプロフィールや研究業績等を掲載し、公開することができます。
• 研究者が論文を投稿する際、ORCIDを入力することによってORCIDに紐づけられた所属情報等が自動入力 され、作業負担が簡素化されます。
また、ORCIDを入力して投稿した論文が採択され、DOIが付与されると、出版社等の情報元が明示された上 で著者のORCIDレコードに論文情報が自動的に登録されます。
なお、ORCIDを取得する以前の論文情報は自動的に登録されませんが、CrossRef、Scopus、Web of Scie-
nce、Google scholar等から検索して一括登録できるツールが用意されています。
• 国際誌の多くが投稿時のORCID入力を推奨しており、義務化の傾向もみられます。
これまで評価には結びつかなかった査読実績も、査読者アカウントに紐づけられたORCIDを用いて、自動で ORCIDレコードの業績に付与する学会も出てきています。
• ORCIDを取得済みの研究者は、自身のORCIDが所属機関に承認(Trusted organization)されることに よって情報の信頼性が向上します。ORCIDは個人に対して付与される番号であるため、研究者は、所属機 関を異動しても同じORCIDを利用することができます。
本学におけるORCIDの運用
- 本学は、令和2(2020)年4月にORCIDのメンバーシップを取得済です。
- 本学で研究に従事する教員が取得しているORCIDを本学が機関認証することで、当該教員の情報(Employm-
ent)等が所属機関の承認を得たもの(Trusted organization)として位置づけられます。 これは、ORCIDを通じて公開される研究活動等の情報に対する信頼性を高めることに寄与します。 - 今後、ORCIDを巡る国内外の情勢等を適切に判断し、ORCID未取得の教員や学生(特に博士後期課程学生)等に対してORCIDの取得を推奨するだけでなく、機関認証によって連結された本学教員等のORCID iDや研究 成果(Works)などの情報を把握し、Institutional Research等に利活用することについても、検討していきま す。
ORCIDを取得する
Society to ORCIDを利用してORCIDを取得し、機関認証手続きを行う
- 本学は、令和3(2021)年3月に学術機関向けORCID連携APIサービス「Society to ORCID」(株式会社アトラス提供)を新たに導入し、機関認証を促進する体制を整備しました。「ORCID取得と機関認証に関する手順」(学内専用ページ)に沿って、本学による機関認証に関する手続きを進めてください。
- 前述の本学による機関認証に関する手続きは、主に本学の常勤教員を対象としていますが、特任教員をはじめ、本学で研究に従事する研究者や学修を進める学生(特に博士後期課程学生)などにおいても対応が可能です。詳細は、以下の本学ORCID問合せ窓口にご連絡ください。
問合せ先(ORCID問合せ窓口)
戦略企画本部IRオフィス
(担当事務局:管理部企画総務課企画・法規係)
houki[at]ad.naist.jp ※[at]を半角@に替えてください。